キューブ型の素材は(パール系)タフガードのみです。学習院型とキューブ型の違いは構造上ヘリがあるかないかです。ヘリというのは、背当てと大マチとを縫い合わせるための「縫いしろ」のような部分で、ランドセルの構造を補強する役割も担っています。
ヘリの無いのがキューブ型になります。キューブ型は背当てと大マチが一体に作られています。内寸を拡げるために施された工夫だと言えます。
キューブ型はコンパクトで内寸が広いので人気が高まっています。でも通常のミシンでは縫うことができず、加えて工程が多いので製作に手間がかかるため値段はやや高くなります。
キューブ型ランドセルのメリット
キューブ型の外寸 | 学習院型の外寸 |
いわゆるキューブ型には「縫いしろ」が無いので、学習院型と同じ内寸でも学習院型よりも外寸の横幅は狭くなります。
大容量でも小さいから小柄な子にも似合うというのがキューブ型ランドセルの特徴ですしメリットです。よく見た目が小さいので大丈夫ですかと言われる方がいますが、容量はA4フラットファイル対応なので、中に入る教科書などの量は変わらないので大丈夫ですよ。
キューブ型のメリットは、見た目(外寸)がほぼA4クリアファイルサイズなのに、容量はA4フラットファイル対応だから、小柄な子でもA4クリアファイルの外見でも、十分な容量のランドセルとして使えることです。
これまで仕方なくA4クリアファイル対応のランドセルを使っていて、A4フラットファイルは手提げ袋に入れていたといった必要はないのです。
学校のロッカーにランドセルを出し入れする時は、ヘリがないのでロッカーの側板にひっかからず出し入れしやすいこともメリットの一つです。
キューブ型ランドセルのデメリット
メリットの裏をかえせばデメリットということにもなります。たとえば、ヘリが無いとロッカーの側板に大マチの皮革の部分がこすれてしまう可能性はあります。
キューブ型はコンパクトで内寸が広いので人気が高いのですが、通常のミシンでは縫えず、学習院型よりも工程が多く技術も手間も必要になり、どうしてもやや高めの価格になります。
そういう理由で、キューブ型は学習院型に比較して少し割高ですが、見た目のコンパクトさの割に容量が大きいのはなんといっても魅力ですし、特に小柄な子にはメリットです。選ぶときにはそういったことを考えあわせてみてください。
学習院型の「ヘリ」は縫い代部分として必要ですが、ランドセルの構造を補強するものでもあります。そういった意味で、ヘリの無いキューブ型は、外からの力に対して若干弱いかもしれませんが、大マチの上部には型崩れ防止の固定板が入っていて、普通の使用には強度についても問題はないといえます。